自然と相思相愛になる暮らしをめざして
24日は夜中まで春雷が宇都宮に響きました。大音量と閃光と振動を、地中の虫や野山の動物たちも感じたでしょうか。「虫出しの雷」とされる春雷ですが、人間にも活力を与えてくれるように聴こえました。寒さの厳しい冬でした。国内外の極寒や大雪のニュースが気候変動の情報と共に流れ、心身に堪えました。
例年に増して春の到来を感じたくなり、近所の散策にでかけました。
(田に水が張るのが待ち遠しい)
(川の生きものも活発に)
散策をしているうちに、冬を自力で乗り超え、誰に教えられることなく目覚める木・花・生きものを、とても頼もしく愛おしく思いました。一方で、人間は自然の前では非力で、こうした自然に守られ生かされている実感と、感謝の思いが湧いてきました。
25日の第13回総会後の森びらきで、土壌生物学者の青木淳一先生は「生態系は、生産者・分解者・消費者でできています。人間は消費者です。生態系に寄生する弱い存在なのです。」とご挨拶の中で言っておられ、散策の日の実感がよみがえりました。
仕事や生活に忙しく追われ、車に乗り、電気やガスを使い、スマホを使い、旬に関係なく365日好きな食材を手にしていると、「人間の世界」しか感じられなくなる自分がいます。
青木先生は「周りの自然に目を凝らしてください」とも呼びかけられていました。
日々、身近な自然や生態系に目を凝らして人間が一部であることを感じ取り、自然を愛おしく思い続ける心を育てよう、自然界の生きものたちからも愛され感謝される暮らし方をしよう、と心に刻んだ春のはじめです。事務局・唐澤真子
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