足尾・松木村跡地のシンボルツリー・クスノキよ元気に
啓蟄を過ぎた頃から、足尾入りが楽しみであった。その楽しみとは、スタッフの松村宗雄さんが心を込めて作った藁の菰を剥ぐ瞬間に立ち会えたいとおっもていたから。
松木村跡地の木々のシンボルになってくれないかと二年前に植えたクスノキ。これが枯れてしまったと思ったら、夏に根元から芽を出してくれた。根元からは数本の幹が伸び、冬を迎えようとしていた。できることをやってクスノキを枯らさないようにしよう、と話合った結果、松村さんは藁で菰を作り、クスノキを覆ったのが昨年の晩秋。
菰は何時ごろ剥ぐのか、と松村さんに訊くと、「春分の日が過ぎてから」と返事が返ってきた。事務作業があって足尾入りができなかった筆者、後に、スタッフからその様子を訊いた。
クスノキは写真のように、菰を被せた以前よりも元気そうであった。その写真を見て、話を訊いた瞬間はとても嬉しかった。松村さんと会った時(3/23)、その歓びとお礼の言葉を伝えた。
松木村跡地の環境にとってクスノキは厳しいと思う。しかし、その環境を和らげる努力をするから、松木村跡地の環境に適応してほしいと願っている。その第一弾の努力をクスノキに捧げた松村さん。森づくりから培われた松村さんの情熱と木々への畏敬の念の賜物であると思う。
晩秋から春先までは寂しく感じる松木村跡地の草地。そんな寂しそうな茶色い松木村跡地をみどりが和らげてくれるクスノキの生長ぶりを見せてほしい。それが「足尾isハートランド」のシンボルとなってほしい。厳冬を耐えてくれたクスノキに感謝である。(理事 髙橋佳夫)
コメント