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2019年9月

2019年9月17日 (火)

電力消費者の暮らしは二の次なのか!

 台風15号で電柱と送電線の鉄塔が倒壊した。千葉県内の停電は90万軒を超えた。台風上陸から10日過ぎても停電は続いている。新聞によると電柱は風速40㍍に耐えられるそうだが、今回は風速57㍍を観測した。送電線の鉄塔は老朽化したのではないかとライフライン企業の経営哲学に疑問が湧く。

P9017247  これまでも想定外の巨大台風や豪雨で日本各地のライフラインがストップしてきた。異常気象とその被害は年々巨大化している。それは日本ばかりではなく、世界中で発生し、異常気象の猛威に怯えて暮らしている私たち。

P9107461  この気象現象に向き合う日本企業の姿勢のひとつが今回の停電を引き起こしたと思う。3年前だと思うが、北海道に上陸した台風による停電と復旧の教訓がどこに消えてしまったのか。病院や学校をはじめとした電力消費者の暮らしを守るというライフライン経営者の精神が疑いたくなる。

Photo  来年は「パリ協定」開始年。日本は二酸化炭素等の温室効果化ガスを30年までに26%(13年比)削減すると公約している。(「パリ協定」が全て公約通りに削減されたとしても気温上昇は2度以下に抑えられないが)

P9087315  電柱や鉄塔の倒壊を防ぐ対策は緊急を要するが、想定外の異常気象にブレーキをかける対策は政治の第一課題だ。世界の人々は“地球人の恩送り事業”として、各国に木を植え、世界の森を元気(熱帯雨林の乱伐を禁止)にしながら、近未来の暮らしを見直していかなければと思う。(理事 髙橋佳夫)

2019年9月 2日 (月)

超高齢化の時代を生き抜くために協創・協働の精神を養おう。

 6月中頃、会津只見町布沢地区の刈谷晃吉さんからの「ちっちゃくても いいじゃないか 大勢の人々が訪ねてくれる価値ある集落を創ろう!」という冊子が自宅に届いた。その冊子には、森びとが2017年から毎年5月にやってきた草刈り、農業用・生活排水路の土砂清掃、道普請、ブラの森散策路の整備と階段づくり等を記録にしてくれたものである。筆者も昨年と今年に参加し、爽やかな汗を流し、美味しいお酒をご馳走になり、現社会の高齢化問題の暮らしを考えるヒントをもらっている。Cimg9416Cimg9036

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 冊子には、「老人のたわごと」という文章があり、これを読むと胸が熱くなる。「経済的な豊かさを求めるあまり、人との絆を希薄にさせ、心の貧困が、連日目を覆いたくなるような事件を引き起こしているのではないのでしょうか。そろそろ私たちも、どこまで経済成長を追い求めるのか?『人間らしい生き方とは?』『本当の幸せとは、豊かさとは何か?』といったことについて、真剣に考える時が来たように思う」と刈屋さんは述べている。

 全く同感である。筆者が住む宇都宮市でもご多分に漏れず、独居老人の多い地区となっている。刈谷さんは、「農山村は、協働と協創の精神が欠如すると元気を失う」と続けて述べている。高齢化社会の問題で農産集落だけの問題ではなく、日本社会の問題だと思います。

 宇都宮市は「介護予防・日常生活支援総合事業サービスB」という事業がある。この事業は、超高齢化の時代に、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活ができるように、地域住民が主体となって、支援していこうというものです。具体的には、ゴミ出し、清掃、新聞朗読、庭の草取り、話し相手、買い物などなどをお手伝いし、その実績により市から微々たるものだが補助金が出るというものです。

 筆者は昨年からこの担当を仰せつかり、「双葉生活支援ふれあいセンター」を昨年起ち上げた。規約や協力のお願いを自治会員へ呼びかけなど苦労は多いが、支援を受けた人の喜びの声やホッとした顔を見ると、こちらも元気をもらっている。昔の長屋コミュニティー的生活が参考になるのではないかと思って活動している。

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 刈谷さんは、私たちを「今だけ、カネだけ、自分だけ」の世相とは異なる生き方の人たちですと言ってくださった。そんなに意識して活動をしている訳ではないが、世界各国の一部首脳たちの言動を見ていると、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の人ばかりのような気がする。

 先日まで開催されていたG7サミットでは、地球温暖化防止の議論が全くされずに終わったようである。地球の肺ともいわれるアマゾンの熱帯雨林火事が深刻なのにもかかわらず、経済を優先するブラジルのトランプといわれるボルソナロ大統領。環境問題には一貫して背を向けるトランプ氏、それに追随する安倍首相。先日、筆者は堤未果さんの「日本が売られる」と言う本を読んだ。その本には、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の政策にコメントしている。筆者の幸せ観は、「未来の地球人へ、命をつなぐ森づくり、世界の森ともとの国際連帯」というスローガンで生きていくことだ。(事務局員・加賀春吾)