森びとの要望書が反映する「森林破壊30年停止宣言」
10月31日~11月13日にイギリス・グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)に参加した国・地域が、温室効果ガスの吸収源となる森林の破壊を2030年までに停止し、荒廃した土地を回復させるとする「共同宣言」を発表しました。「共同宣言」には、日本を含め世界の森林の8割以上を抱える130ヶ国・地域が署名しました。
この宣言は、世界の森林面積の86%の国と地域、オーストラリア、ブラジル、カナダ、インドネシア、など森林破壊が進む国々が参加し、持続可能な森林や生態系の保護を進める事を約束したことに大きな意義があります。気候変動の危機に直面するとは言え、日本も含めて「森林の保全と回復」をする宣言であり、先住民を無視した開発や経済優先の政策にしてはなりません。
私たちは、COP26の開催2か月前に、国連グデーレス事務総長や議長国イギリス・ジョンソン首相とシャルマン議長に「2050年CO2排出実質ゼロ」への要望書を提出しました。
「国連加盟国は、国際CO2削減デーを設け、全国民による森を健全にする活動の実施。熱帯雨林等の貴重な自然資源の開発を規制する具体的な提案をし、その実行のための努力目標を2040年まで継続する。」とした私たちの要望が、世界各国の首脳と共有できたことであればとても嬉しく思います。各県FCの皆さん、会員の皆さんのご支援に感謝します。
しかし、ブラジルでは2020年8月から2021年7月の1年間に長野県の面積程の森林が消失しています。COP26が閉幕した後の公表ですので、ブラジル政府の真意はどこにあるのか分かりません。どこの国でも、最後は市民の怒りの声が大事なのだということではないでしょうか。
森びと各県ファンクラブの皆さん!
日本をはじめ世界各国で凶暴化する異常気象が国民の命と暮らしを脅かしています。次世代が地球上で持続的に生存できる基盤を健全にしていくために、共に “山と心に木を植える”活動を、地域から粘り強く、市民との話し合いを“継続・実行”して行きましょう。
(運営委員・大野昭彦)
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