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2020年1月 1日 (水)

森づくり運動の第二ステージの幕開け

 昨年亡くなった中村哲さんが操縦する重機音が気流に乗ってアフガンから足尾・松木沢に届いてくれないかと願っている。

12 雪の「森びと広場」

 生前、中村さんは宮脇昭先生に会って、堰の両岸に植える樹種を訊ねられたという話を宮脇先生から聞いた。宮脇先生は、砂漠になる前に生えていたふるさとの木を植えて下さいと応え、中村哲さんはヤナギを堰の両岸に植えている、という話を記憶している。

Photo_11 2013年「読売新聞」

 その風景が下の写真である。砂漠となった地に水を引き、地元民が農作業にいそしむことが農民の糧となり、身体と心の病に悩まされることが少なくなった地元の人々。穏やかな暮らしからは争い事を冷静に考えられる。堰を造っている地元の人々の顔からはそんな様子がうかがえる。

Photo_12

3 ”医療支援だけでは平和は訪れないことを現地活動から学んだ”というようなことを生前の中村さんが言っていたように思う。平和な暮らしを求めてそれを実現するのはその地元の人々だ。空気を吸っているだけでは平和な暮らしは絵に描いた餅になってしまう。まずは、食べられることができ、平和な暮らしを描く学習もできる環境をつくらなければならないと考えたのかもしれない。堰造りと農業そして学校建設もすすめていた中村さんから、そのようなことが中村さんの志の柱ではないか。

201605  私たちの健康(衣食住)が保たれているのは生態系豊かな大地(森・生物社会)の命を営む循環が元気であるからだと思う。中村さんは、地球温暖化にも警鐘を鳴らしていた。重機を操縦している中村さんの表情からは、たくさんの元気がいただける。シニアの森づくり運動の第2ステージの幕開けは、多くの先人が遺した志を裏切らない森づくりの現役としての終活だ。意思なきところに道はひらけない。合掌。(理事 髙橋佳夫)

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