自然界の猛威と向き合うには暮らしを変えるしかない
今、人類は文明の岐路に立たされている!
誰もが新型コロナウイルスに怯え、感染拡大防止の我慢が続いている。自然界の一員である人間が、人間社会の感覚で自然を支配できると傲慢になってきた結果だと思う。そして、ウイルスは人間に、“人間よ、身の丈の生活に戻るべきだ”という警告をしているのではないか。
4月7日、安倍政権は「緊急事態宣言」を7都府県に発令した。各自が感染を広げない行動に徹するほかない。そして、「○○フアースト」という気持ちを捨て、「命ファースト、平和ファースト」に向けて心をひとつにしなくてはならないと思う。
命を育む循環の土台は地球の生態系が元気なことだから、「灼熱の地球」にさせてはならない。ところが安倍政権が提出した2030までの温室効果ガス排出努力目標は、2050年までに実質ゼロする目標には遠く及ばない。提出された目標は、「更なる削減努力を追求する」と強調している程度で終わった。またしても世界の笑いものになってしまった。
気候危機の深刻化を避けられるかどうかは、これから10年間が勝負だと言われている。小泉環境相は「意欲的で野心的な数値を目指す」と述べているが、経済界に気配りして国民の「命ファースト」が忘れられては困る。私たちも批判していればそれでよし、という訳にはいかない。世界中で木を植えて二酸化炭素の吸収力を高め、二酸化炭素排出量削減を暮らしの中から強化しなければならない。
政府には野心的な削減目標策を求めたアクションをつくり、そのアクションに参加し、自宅ではエネと食の地産地消を取り入れてはどうか。“我慢や不便を楽しむ暮らしとは”を話し合って、世界中に拡げていければと思っている。コロナウイルス感染が収束されるまで、その案を練ってみたい。(森びとアドバイザー・松井富夫)
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