自然界に存在するあるがままの自分を知る森づくり
今年の足尾松木沢は雪が多い。15年間以上も足尾松木沢に通っていた私の記憶でも初めての降雪。木を植えている森の草木にとっては有難いことにつながっているのか。春から夏にかけての草木の息吹が楽しみ。 苗木を植える前の乾燥していた草地にはビロウドモウズイカ、セイヨウノコギリが目立っていた。今では探さないとその姿は見えない。除草したわけではないので、生きていく環境が合わなくなってきたと思う。
今年、足尾の森づくりでは植物遷移を体感することができないかと、石や岩の上で地衣類が生えている場所に苗木を植えていく。植える苗木は空気中のチッソを吸収できるヤシャブシ、ハンノキ等。植えた木々の生長と植物の芽生え、地衣類の生長と他の生物の観察を行っていく。
土壌改良をせずに、砂と石ころだらけの状態での植物遷移が体感できるのかは不明だが、植物遷移の概念を身体で感じていきたい。気の遠くなる時間がかかると思うが、人間が自然界の一員であり、かつ消費者に過ぎない存在であることを実感できることを願って始めていく。(顧問 高橋佳夫)
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