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2022年7月

2022年7月30日 (土)

地元民の言葉に励まされて日光板橋・城山の草刈り

   森びと栃木県ファンクラブは一昨日(7/28)、日光板橋・城山の草刈りを行いました。この地は、地元の大和木材・福田社長のご厚意で土地を貸して頂き、2020年に桜を道沿いに植え、斜面には1.000本の落葉広葉樹を植えた場所です。植樹祭では、地元の皆さんとの交流を目指し取り組んでいましたが、悪天候となり断念せざるを得ませんでした。

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  そんな心残りをずっと抱き続けていましたが、そんな残念な気持ちは吹っ飛びました。草刈りをしていると、「暑い中、ご苦労様!」「4月桜の花を見ました。長生きして、大きくなった桜を見てみたい。」「皆さんのご苦労に頭が下がります。」等々の声が聴こえました。それは、山行トレーニングや健康増進の為にこの場所を訪れている地元の方々の心のこもった言葉でした。

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 「誉め言葉」が欲しくて、森びとの活動をやってきた訳ではありませんが、地域の方と心がつながる言葉をいただくと、素直にうれしくなりました。同時に、これからも頑張る気持ちになりました。なんとなく思ったことは、小さな活動の積み重ねが、次世代の未来につながっていくのだろうことでした。

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28日の城山は、登山道を彩るヤマユリの甘い香りに包まれていました。2年前には細く小さな姿でしたが、今は、蕾を3つも付けていました。中には、10個以上の花をつけたものもありました。

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 作業は午前中までの予定でしたので汗はかかないと思っていましたが、全員が下着まで汗でびっしょりでした。そんなメンバーの心を爽やかにしてくれたのがヤマユリでした。その力を受けて作業は無事終了できました。2度に分かれた草刈りに参加したのは、弘永・福原・鎌田・山本・小川・橋倉(筆者)の皆さんでした。お疲れ様でした。 (森びと栃木県ファンクラブ・橋倉喜一)

2022年7月15日 (金)

天空の宮脇先生に見つめられて1年

 7月16日は宮脇先生が天空へ旅立って1年目。年のせいなのか、時の流れが若い頃と比べると倍以上速く感じられるこの頃の私です。

 先生の命日を前にして、この一年を振り返ってみました。森びとスタッフとして、そして一人の人間としてどうだったのか?。先生は常々、「本物になれ!、死ぬ気になってやれ!」と檄を飛ばしてくれました。「本物とは、幾多の困難を乗り越え、長く生き続けること」と教えられていました。

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 こんなエピソードがありました。植樹祭の前日、サンレイク・草木の一室に宮脇先生、高橋さんと私が寝ることになりました。先生は、中国地方から山梨県を経て宿に遅くなって到着しました。時間を惜しむように布団に入って、ペンを走らせていました。私は緊張していて他の部屋で、仲間と酒を飲んで過ごしました。翌朝目を覚ますと先生は、もうテーブルに向かいまたペンを走らせていました。(高橋さんも)そんな二人を見てとても気恥ずかしさを覚えたのでした。本物になることとは、日常のあらゆる場面で、自分自身との闘いがなければ実現でき得ないのだと感じたのでした。

 そんな私が、6月の熱波で保管中の苗木を枯らしてしまいました。異常な高温が続いたにも関わらず、水やりに真剣に向き合わなかったからです。茶色くなった苗木を見て、愕然としました。人間の都合を優先していると木は育てられません。と、頭では分かっていたのですが。

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 宮脇先生の教えの中で「人間は植物に寄生して生きている」と言われていました。いま森びとでは「森に生かされている」と表現していますが、植物が無かったら、どんなにお金を持っていても、権力を持っていても生きていけません。植物だけが生産者で、人間をはじめ全ての動物は植物に寄生した消費者だと、先生は単純明確に説いています。人間一人が生きていくために27本の成木が創り出す酸素が必要だと言われています。こんなことを多くの人に理解してもらえれば、気候危機の社会に大きな光が差し込むでしょう!

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 足尾は今、お盆を迎えています。森びとスタッフが手向けた花が、旧松木村の先祖の墓石に供えられ、それに見守られながら「民集の杜」が広がっています。その入り口に宮脇さん、岸井さんの祈念樹のイヌブナ、ホウノキが植えられています。いつまでも天空から森びとを見守っていてください。

                  森びと栃木県ファンクラブ・橋倉喜一

森づくりの一歩を踏出した足尾での森作業

7月9日、神奈川県ファンクラブのメンバーとJR東労組横浜地本OB会の有志の皆さん15名は足尾に行ってきました。Photo 当初の予定では里親植樹で苗木を植える予定でしたが、先月下旬からの猛暑によって植樹場所が乾燥して植えた苗木が枯れてしまう恐れがあるということで、植樹は延期になりました。森作業は初めてという方が3名いましたので、神奈川県在住の熊森協会の方から預かった苗木15本を、日陰があって比較的水分の多い松木川沿いの場所に植えました。Fc20220705      上:預かった苗木
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2苗木植えから変わった森作業はヘルメットを着用して、鋸鎌を持って里親植樹会場の除草でした。参加者の多くが里親植樹に参加した方々でしたので、自分の苗木の生長をチェックしながら、皆さんは大汗をかいていました。Photo_3 その後は、里親の東側で生長している「臼沢の森」に入り、17年前に植えた木々が恵んでくれた涼やかな風を浴び、ほてった身体をすっきりさせました。森の中では、森が人間にとっていかに大切なものなのか等のレクチャーを大野さんから受けました。作業の疲れをひと時忘れ、安らぎを感じられました。Photo_4 昼食後は意見交換を行いました。初めての方からは「今回来られてよかった。また来て頑張りたい」、何度も足尾入りしている方からは「第1回目当時は草地だった所が立派な森になり、やってきた意義を実感できてよかったと思う」、「これからもファンクラブの仲間を増やして足尾を訪れたい」などの感想が述べられました。Photo_5 私たちは昨11月に結成総会を行い、今までこれといった活動ができませんでした。今回、植樹・育樹作業を行うことで一歩を踏み出すことができました。今後も足尾に入り、森と友だちになりながら、神奈川の地で何ができるのかを知恵を出し合っています。(神奈川県FC 滝沢和男)