暖冬の要因はインド洋の海面温度上昇なのか
気温の差が18度もあった昨日(2/14)の長野県。雪の下で雪解けを待つ植物は、今年、雪が無く地表が凍っているので氷解けを待っている。冷凍食品を解凍しているようなだ。山菜の味や香り、そして灰汁の濃さにも微妙な変化があるのかと心配だ。
ノルウェーも暖冬で雪が少なく、トナカイ餌である苔が雪の下でなく氷の下で生えている。いつものなら雪をかき分けて苔を食べるが、今年は、氷を前足で割ることができないので苔が食べられないという。
オーストラリアの森林火災は今月上旬の豪雨で峠を越したらしいが、まだ、鎮火したという報道はない。森林火災面積は日本国土の半分ほどになり、森林火災による二酸化炭素排出量はオーストラリアが年間に排出する二酸化炭素排出量の半分以上が排出されたという。
高温、乾燥、火災そして洪水という災害は、どうやら海水温度の影響らしい。インドの東と西の海面温度の変化が例年の様にならず、東側の海面温度が1月頃まで冷たく、西側の海面温度も高かったという。東側の海面温度が高く、期間が長いと暖かく乾いた空気がオーストラリアに流れ込み、それが高温、乾燥の原因となる。このインド洋の東西で海面温度が平均値よりも大きく異なる「インド洋ダイポールモード現象」が、オーストラリアに異常高温をもたらしたのではないかと言われている(『毎日新聞』より)。
日本の暖冬もアフリカ砂漠で発達した高気圧がジェット気流を介しているのではないかという。とにかく、海水温度が高くなり、多量の水蒸気の動きが一因らしい。
大寒前後の厳冬の庭先で作られる氷餅が、今年は機械で凍らせないと作れないという。秋田の人は、機械で凍らせた氷餅は焼き上がりも味も違うと言っていた。世界中でいつもの命の営み(循環)が狂いだしている。海洋や大地からのメッセージは、温暖化にブレーキをかける“暮らしの変革は待ったなし!”ということではないか。きわめて政治の問題である。(理事 高橋佳夫)
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